【まとめ】2月に読んだ本

今月は思ったよりも読書がはかどらなかった。理由は1冊目の『倫理学入門』に1週間もかけてしまったこと、など。


倫理学入門』品川哲彦



難しくて時間がかかった。ただ、難しく感じたのは自分の教養不足によるものかもしれない。


そもそも「倫理」とは何かということが分かっていなかった自分に気が付いたのがとにかく恥ずかしかった。倫理と道徳の違いは何かと聞かれて答えられない人は、読んでみる価値があると思う。


倫理を学ぶのに、独自の理論など無意味だということを思い知らされる。例えば「なぜ人を殺してはいけないのか?」と疑問に思ったとして、その理論をいかに正論ぽく見せかけられるかが倫理ではない。もちろん、どんなに当り前のことでも吟味を重ねるのが倫理だが、それは先人の知恵と先行する過去のケースに則って行うものである。ベンサムやルソーなど、分かりやすく解説されているので初学者でもわかりやすいと思う。



『 名も無き世界のエンドロール』行成薫



すばる新人賞にはハズレがない気がする。展開のハラハラするエンタメ小説で、三日で読み終えた。映画化されたのがきっかけで買った。あらすじを知ったら映画を見ようとはならなさそう。新人賞をとった時には原題が『マチルダ』だったのに、大きく頷けた。レオンは見ていないけど。

完全自殺マニュアル鶴見済


完全自殺マニュアル

完全自殺マニュアル

  • 作者:鶴見 済
  • 発売日: 1993/07/01
  • メディア: 単行本



僕みたいな性格の人間が読むべきではなかった。


一生読まん


『ファーストラヴ』島本理生


ファーストラヴ (文春文庫)

ファーストラヴ (文春文庫)



化け物だと思った。こんな話を書ける人がいるなんてと思う。


我々の知っている「性」では到底見つめることのできないものを見つめた作品だと思う。男女で読んで感じることは正反対になるだろうなとも思える。というか、どのような人生経験があればこのような話が書けるのか。自分が体験してきたことを書いてみました、というようなイメージにとどまることがない。性を主観的に書きつつ、周りからの俯瞰的な視線も完璧だ。こんな話が書ける日は自分には来ない。

『ドクターデスの遺産』中山七里




安楽死を考えたうえでの結論ともいえる集大成の本ではないかと思う。安楽死にどれだけ理論的に反対できようと、超えられない壁がある。それを表現するのには小説しかなかっただろう。身近な人が苦しみの中殺してくれと訴えてきたら?? 我々にもすぐ起こり得る話だ。他人事ではない。


この小説に触発されて安楽死を自分でも考え、しばらくまとめていた。


www.mattsun.work



自殺とはだいぶ話が異なるが、考えておいて全く損のないテーマであった。