【まとめ】1月に読んだ本

一月に書く記事はこれで最後なので、読んだ本を一覧で紹介することにした。

特に、今年からは読書をする量が圧倒的に増えた気がする。一月の前半は卒論でバタバタしていたのであまり時間を割かなかったが、後半から主に読書をはじめ、五冊読めたのでそこそこに時間をうまく使えたかな、と思う。


では、以下で紹介します。


特に小説の紹介で、ネタバレになるようなことは一切書きません。

『青くて、脆くて、痛い』住野よる


青くて痛くて脆い (角川文庫)

青くて痛くて脆い (角川文庫)



これは、新年の三が日で読んだ。『君の膵臓を食べたい』を映画で見ただけで、この人の本を読んだことがなかったので、映画化されていたのもあり、これを購入した。


読んでいて『痛い』と思うような心情をうまく描き、誰にも心当たりのあるような話になっている。主人公の友人の次の言葉が、印象的だった。

「俺たちもさ…あいつらを馬鹿にしてるんだよ」
「………」
「最近、やっと気づいたんだ。俺たちはあいつらを痛い奴ら、軽薄な奴らだって言ってレッテルを貼って、馬鹿にしてる。そりゃ気に入らねえところもあるよ、ああいう奴らに。でも、俺らもあいつらと変わらねえくらい、ズルいじゃん」

愚かさがループする、みたいな話を前にした。

www.mattsun.work


似たようなことなのかもしれないと思った。「痛い」行動がどんな結果をもたらすのか、話の最後での展開にも目が離せなかった。


桐島、部活やめるってよ朝井リョウ



すばるの新人賞をとった作品で、作品の名前だけしか知らないのは勿体ないと思い購入した。この人の作品も、『何者』を映画で見ただけだった。


余り楽しめなかったが、その原因は、自分が中高一貫の男子校に通っていたために女子高校生の描写に驚くほど共感できなかったためだと思う。ここまでくると、本を読み終えたころには自分の過去の学歴を呪いたくなるほどだった。


しかし、表現というものが圧巻だった。一つ一つの心の動きに、読者がふっと世界にのめりこんでしまうような柔らかさがある。自分には絶対にできないと思うような表現を何個も見せられた。どちらかと言うと事実を淡々と語りがちな自分には、見習うべき箇所がいくつもあると思った。


安楽死か、尊厳死か』大鐘稔彦


安楽死か、尊厳死か

安楽死か、尊厳死か


小説ばかりに偏るのも、と思って、興味のあった一冊に手を伸ばした。著者が京大医学部卒。


この本に手を出したのは、大学で自死を研究したにもかかわらず安楽死の考察はしなかったことが気がかりであったからで、少し探してこれに行きついた。


詳しい感想は、過去の記事でまとめたので、載せておきます。

www.mattsun.work


コンビニ人間村田沙耶香


コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)


自分の中で、今月一番の作品。読んだ後の余韻は、五日ほど抜けなかった。二日だけで読んでしまった。


もはや、読んだ人の語彙力も失わせる。すごい、やばい、こわい、びびる。『普通』に生きる我々の実存が問われていると思ったし、この本の中での登場人物の世界観を知っているだけで、読者の生き方は変わると思う。


二か所、特にしびれた文が、こちら。

皆、変なものには土足で踏み入って、その原因を解明する権利があると思っている。

だから何も問題は起きていないのに「あちら側」にいる姉より、問題だらけでも「こちら側」にいる姉の方が、妹はずっと嬉しいのだ。

何気なく動いている我々の意識が、実はこんなにも怖いものだったということを教えてくれる。あまりに残酷なことも、人々は知らずに生きているのだと思った。


『生き心地の良い町』岡檀



ずっと読みたかった本。自分の卒論で引用したものの本全体を読めていなくて、それが心残りだったので、今月に読むことにした。これも、すごい。馬鹿な感想だが、この本に詰まっている情報は重要すぎると思うので、後日まとめ直したいと思っている。


全てを簡潔にまとめると、自殺率が日本の中でも段違いに低い徳島県海部町では、自殺を引き起こす要因ではなく自殺を止めるような要因において他の町と差が見られたという内容だ。岡さんが現地に出向き、インタビューを繰り返し血のにじむ努力の上に出来た本だと思うと、千円少しで買えるのが申し訳ない気持ちにすらなった。






以上、五冊。

ただ、本を買うというのは痛い出費になることを肌で感じ取った。図書カードが、100万円分くらい欲しい。