社会学

能力と運の狭間へ堕ちる【後編】

続きです。www.mattsun.work 前編ではほとんど自分の過去しか書いていなくて、読み返してなんやねんって思わずつぶやいた。自分って意外と過去語りしかしていないし、きっとそれほど今に進歩がない人生なのかもしれない。残念。 *************…

能力と運の狭間へ堕ちる【前編】

今思い返すと恐ろしいことだったな、と思うことがある。 その記憶は、自分の小学校時代までさかのぼる。自分は当時、全くも相反する概念を支持する環境に同時に所属していた。それは能力主義の学習塾と、運主義の小学校という二者である。 前者、学習塾は、…

LGBT理解増進法……理解?

昨今LGBTの話題はなんというかタイムリーで、同性婚の話題もあがれば、資本主義と弱者男性を結び付ける論調も登場するなど、さまざまなことが今の世では謳われている。雄の目的は雌の獲得であるという、我々が逃げられない性質はこの世をどんどんと不幸にし…

人と付き合う、5%の法則

もし義務教育から「人間関係」を基準に成績が付けられていたら、僕は高校にすら進学できていないと思う。人と付き合う上で、何か重要なものが欠けているとも思う。しかし、人と一切の付き合いをしなくても良い人間はいない。だから、人間関係を構築するうえ…

「政治」という言説の場に、感情はあるのか

自分は、政治というものになかなか関心を持ってこなかった。中学受験の時の社会の科目やセンター試験の倫理政経の科目のために少しだけ勉強したことを除けば、政治に関して勉強をした時間はほとんどゼロかもしれない。恥ずかしい話だが、本当に自分はここに…

【後編】自死の予防因子について―『生き心地の良い町』より―

昨日の記事に続き、今回は後編を書きます。先に、こちらの記事をお読みください。 www.mattsun.work 前回の前編では、自死の予防因子として重要な心理的背景に関して考察をした。今回はそれとは異なり、この本の中で述べられている、歴史的及び地理的背景に…

【前編】自死の予防因子について―『生き心地の良い町』より―

先月末に読んだ、岡檀さん著の『生き心地の良い町』が、かなり名著(このような表現だと上から目線ですが)だと感じて、刺激を受けたので、その内容を今日と明日にわたってまとめてみることとした。生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある作…

『役割』と『役柄』―中身と表層の話―

今月は、自死に関しての話をまとめることが多かった。その集大成のまとめとして、一つだけ声を大にして訴えたいことが、あるように思う。 自死と不幸は結び付かないと言うことだ。これは、以前の記事でも話したと思う。www.mattsun.work www.mattsun.work ww…

未来のために、自殺した人を”叩く”べきか

今後の日本において、自死で亡くなる人を減らすために、「自死で亡くなった人は叩くべき」「自死を選ぶのは悪いことと教育すべき」という意見がある。 これはある意味ごもっともで、確かに、「自殺を選んでもいいよ」と思わせるのには問題があるのだろう。し…

いじめ自殺はなぜニュースになるのか

卒論を書き終えたうえでの、主な考えをまとめる時期として今ブログを書いているので、今までに続いてしばらく自死の記事となります。 しばらく自分が研究室で考えてきたのは、デュルケームが言うところの「無規制社会が呼び起こす、止み難い渇きによる自死」…

厭世自殺の解釈〈明治に起こった自死の反転〉

自殺の一般のイメージと言えば、それは「未来を閉ざされた者が死を選ぶ」ということである。いじめ自殺や過労働による自殺のニュースが流れるたびに、故人を追い詰めたものに対するバッシングや、自死を防げなかったことに対する批判の声が相次ぐ。自死を防…

自立から依存へのパラダイムシフト

「依存」という言葉が、プラスの意味で使われることは、最近ではほとんど無いのではないか、と思う。つまり、依存という言葉は基本的に悪い意味で用いられる。―――何かに頼らないといけない情けない姿―――大げさに言えば、ここまで依存という言葉の持つ意味で…

自殺を明かす、無慈悲な手順 【後編】

三つの記事にまたがってまで何かを書いたのは初めてになる。前回と、前々回に書いた記事の、最後の付け足しを行うことにする。www.mattsun.workwww.mattsun.work とはいっても、自死の話は前回まででほとんど終えている。今回書くのは、そうした理論的な話と…

自殺を明かす、無慈悲な手順 【中編】

ちょうど前回の記事の続きです。先にこちらを、お読みください。www.mattsun.work 本章(続き) 終章 本章(続き) 前回の要約は、戦時下で自殺率が極端に低かったという例をだしながら、重要なのは「不幸な出来事が自殺を増やす」という事ではなく、「不幸…

自殺を明かす、無慈悲な手順 【前編】

結局、大学生活のほとんどを自死に関して考えることに費やしたから、二年間で何が得られたのか、まとめてみる場はあってもいいと思った。卒論は書き終えているし、余裕があるからその要約をしてみたい。 とは言っても、簡潔にパッと答えを出すようなものでも…