この世に生まれることは悪なのか

反出生主義、という考え方がある。これは文字の通り出生に対して否定的な立場をとるもので、この考え方に自分は30%ほど共感できる。 反出生主義という言葉を聞くのが初めてである人にとっては中々受け入れがたい考え方であるかもしれない。きっとその人たち…

LGBT理解増進法……理解?

昨今LGBTの話題はなんというかタイムリーで、同性婚の話題もあがれば、資本主義と弱者男性を結び付ける論調も登場するなど、さまざまなことが今の世では謳われている。雄の目的は雌の獲得であるという、我々が逃げられない性質はこの世をどんどんと不幸にし…

多様性とはマイノリティを守るものではない

近くに発売した朝井リョウの『正欲』という著書があり、単行本であったため購入を断念したのだが、その冒頭文は公式スタッフのTwitterアカウントで公開されており、その文章に感銘を受けた。 『正欲』が刊行されました。公式サイトにて、本の帯に掲載された…

動物と無能は感情に抗えない

会話にならない人というのが世の中にはある程度いて、会話にならないということはすなわち意思疎通が不可能ということである。自分の思いを言語化するという段階を踏まずにそれが相手に伝わることはないので、この言語化の能力というのはまず真っ先に鍛える…

本を読むことに意義はあるのか

なぜか小学校の頃の記憶で鮮明に残っているものがある。クラスの三十人ほどで、討論を行う授業だった。 題は「本とテレビはどちらがいいか」だった。 どちらの立場で討論に参加するかは各自で決めていいとの事だったので、僕は迷わずに本側に着いた。そうし…

資格は誰のためにあるか?

レッテルというものがあまりに嫌いすぎて、肩書き社会を生きたくない、という一匹狼にありがちな思考が自分の中にも確かにある。 一匹狼に、資格はいらない。自分の能力を見定めることができるのは自分だけだと周囲をどこか冷めた目で見ているし、だからこそ…

集団からの撤退と始動

新年度になり、気持ちは不思議と安定してきている。 大学生という身分が消えたことで、何者でもない自分をぼんやりと俯瞰する。今まで1500円で見られた映画は1800円払わないといけなくなるし、学生証を見せると100円引いてくれた近くの定食屋での割引はもう…

"できない"を伝えること

大学を卒業してから進路がないので、バイトは当然、生活に必須のライフラインとなる。これをなくせば破産の道が待っていて、生活保護まっしぐらだ。 そんなバイトで、かなり気がかりなことがあって、その問題が最近、ようやく解決された。 大学二年生から続…

京都大学卒業にあたり ―私の体はどこにあるのか―

京都大学を卒業した。学生の身分を終えた今、見えたものを大事にしようと飛び込んだ総合人間学部の二年の期間は一瞬で過ぎたように思う。 この2年の間、就活や院試の勉強に自分は励むことなく、卒業した後には無職の道をたどることになった。直接の原因とし…

京都大学で転学部して分かった"渇きへの欲望"

卒業式を三日後に控えている。しかし、そうした実感がまるでない。 だから在学した証を少しでも残したくて、転学部を振り返る。自分にとって転学部を言い換えれば、「"渇き"に身を投じたこと」である。これは、一種の投身自殺かもしれない。 転学部した際の…

自死遺族をそっとしておくことは健全な策か?

昨日、初めて一日に二つの記事を書いたが、溜まっていたものをパッと出せたのですっきりした。性に関して加害と被害の関係から、男性視点で起き得る問題を指摘した。www.mattsun.work www.mattsun.work 性を加害被害の関係でしか捉えられてこなかった自分は…

男性にとって女性は”報酬”なのか【後編】

前回の記事の続きです。www.mattsun.work 前回、セックスやジェンダーにおいて起こる加害と被害の関係を完全に取り除くのは不可能ではないかという話をしたところだった。加害者には「享楽を与える者」としての側面があることは認めなければならず、その恩恵…

男性にとって女性は”報酬”なのか【前編】

最近、性の対立構造について考えることが増えた。長いこと考えてしまうと、それは大層生々しい気持ちになって後味が悪い。 別に、男と女というそれだけの話なのに、生々しい感情になってしまうのはどうしてだろうか。それは未だ自分が、男性と女性の関係を「…

嘘つき人間。

今でもよく覚えている。高校一年生の時、火曜日の一時間目は世界史の授業だった。 火曜日の朝、高校の最寄り駅についた時、僕は欠かさず行う一つの習慣があった。改札を出る時に駅員窓口を一瞥し、どこかの路線が遅延したことを証明する遅延証明書を探し、も…